「コミュニティFMが牽引するか デジタルラジオ」

 

明けましておめでとうございます。

本年もJ-WAVE i をよろしくお願いします。

 

当コラムは今年も放送、音楽、IT、広告業界

のこぼれ話を中心にお届けいたします。

 

さて、2011年は本当に様々なことが起きた

1年だったが、テレビの地デジ化完全移行が

行われた年でもあった。

 

同じ放送でもラジオにおいてはデジタル化は

なかなか前に進んでいない。

受信機が先か放送が先かという、卵ニワトリ

の議論がいつも付いて回る。

 

ところでデジタルラジオの良さはノイズの無い

高音質が売りだったのだが、最近は東日本大震災

の影響で防災インフラとしての側面も

クローズアップされはじめている。

 

例えばデジタルラジオはアナログ電波と異なり、

緊急地震速報の際に放送局が特殊な電波を出せば

各家庭のデジタルラジオ受信機を強制的に自動で

スイッチをONにすることができる。これにより

震災情報をいち早く各家庭に送り届けられるのだ。

 

受信機普及の問題はどうするか。

 

地方自治体は、現在防災無線を使って災害情報を

地域に発信しているが、その防災無線は大抵

小学校などの屋上に設置したスピーカーを

使っており、現実的には少し離れた世帯では

聞きとりにくい状態がある。

 

そこで、もし地方自治体が各家庭にデジタルラジオ

を配布すれば、コミュニティFMが防災無線の役割を

担うことが可能になる。当然大量生産されるので

1台あたりのコストも下がるであろう。

 

しかしながら、デジタルラジオの送信設備は

電波の出力が大きければ大きいほど加速度的に

コストが高くなってしまう。

 

だが、逆にコミュニティ局くらいの比較的小さな

出力であれば比較的安価に設備投資が可能なのだ。

 

そうなると、J-WAVEなどの出力の大きな県域局

よりも、むしろ出力の小さなコミュニティ局の方が、

市町村のバックアップがあればデジタル化が先に

行われる可能性がある。

 

インターネットによって世界中の様々な情報

が簡単に入手できるようになったが、逆に

震災時など緊急時には自分の身の回りや地域の

細やかな情報は、まだまだ入手しづらいのが

現状ではなかろうか。

 

近い将来コミュニティFMがデジタル化によって

地域に不可欠な情報インフラに変われば、

インターネットとは異なる新しい情報メディア

および広告メディアとしての存在感をと輝きを

放つのかもしれない。


2012.01.04 16:40