静かに激しく変貌するネット広告

たまには、まじめにネットのトレンドを書いてみたい。

 

さて、FacebookTwitterのなどSNSブームは、

既存メディアや広告業界にも大きな変化を

もたらそうとしている。

 

米国ではテレビ画面上にFacebookTwitter

ロゴ、はたまた番組ハッシュタグまで

表示されているケースもあるようだ。

これまでテレビはこれらSNSを危険視し、

避けて通ってきたのだが、ここまでSNS

が力を持ってくると無視できない存在になり、

「じゃあ取り込んでしまえ」と

ばかりに前のめりに活用し始めているのが

現状だ。

 

そんな中でネット広告の在り方もめまぐるしく

進化している。

 

広告配信の技術をアドテクノロジーと言うのだが、

現在の主流はユーザーデータ(オーディエンスデータ)

の分析である。私達が普段何気にサイト検索したり、

サイトでショッピングしたり、SNSに自分の情報を

書き込んだり、そんな情報が収集・分析されて大量

に売買され始めているのだ。

 

例えばAさんがクルマのサイト見たり、不動産の

バナーをクリックしたり、通販でスウィーツを

購入したり、SNSにハワイ旅行の話を書いたり、

そんな情報が全て密かにシステムに記録される。

それらが収集~分析されて、次回Aさんがネットに

アクセスしたときには、Aさんはクルマ、不動産、

スウィーツ、旅行の見込み客と認識されるわけだ。

 

当然ながらクルマに興味の無い人にクルマのバナー

広告を出すよりはAさんのような人に表示した

ほうがクリックしてもらえる確率が高い。

だからAさんは、行く先々のサイトでクルマ、

不動産、旅行のバナーなどが表示されることになる。

 

日本でもこのような行動ターゲティングと言われる

広告手法は一部始まっているが、米国ではもっと

進んでいて、こんな分析データが大量に、しかも

リアルタイムに分析・取引されはじめている。

例えば大量のデータを分析すれば、クルマに興味の

ある人は甘党が多い・・とか、ハワイに興味にある

人は高層マンション好き・・というような、

データマイニングも可能になる。

 

そして、広告はこれまでのようにユーザー数の

多いサイトにとりあえず出すという形から、

ユーザー個人個人に広告が(本人無意識のうちに)

紐付けられていく時代へと変わりつつある。

 

こうなってくると広告主はメディアの広告枠を

購入するのではなく、ユーザーのデータを購入し、

ターゲットに対して直接商品広告を配信する

ことになっていく。

 

また、広告代理店は従来の手数料ビジネスから、

ユーザー解析データを広告主に提供し、

広告出稿戦略立案をしてフィーをもらう

スタイルに変貌する必要がある。

つまり、広告はこれまでの"メディアありき"

の出稿から、"データありき"の出稿に

変貌していくわけだ。

 

知らず知らずのうちに急激な進化を遂げている

アドテクノロジーから目が離せない。

 
2011.08.05 18:01